日曜日の午後

“Town for the films”

静岡の七間町といえば、まさに映画のための街。

映画創成期から映画の街として栄え、僕も子供の頃から映画を見に来た思い出の街。

最盛期の昭和30年〜40年には27の映画館が建ち、今の2倍位以上の年間80万人が訪れたといいます。

今は静活系の4施設9スクリーンと、東宝系の1施設6スクリーン。

しかし静活系の映画館は「新静岡セノバ」にオープンしたシネコン「シネシティザート」に生まれ変わったため、七間町の静活系の4館は全て閉館。

建築後50年以上たった3施設が解体されることになりました。

1957年に「静岡松竹劇場」として完成した静岡オリオン座。

映画館といえば「オリオン座」ってなぐらいおなじみのネーミングですが、

実はここ静岡オリオン座が全国で最後の「オリオン座」となりました。

静岡オリオン座のシンボルともいえる外壁は、フランスの新印象派のジョルジュ・スーラが描いた、

「グランド・ジャット島の日曜日の午後」

岐阜県多治見市の美濃焼のタイルを使って再現し、七間町のシンボルとして50有余年。

建物解体に伴い、これも見納めです。

映画館専用の建物としては全国でも有数の大劇場で、県下最大の巨大スクリーンと600席の巨大映画館。

地下には洋画専門館『静岡有楽座』。

そしてオリオン座の向かい側にはピカデリー。

こちらも解体されると言う事です。

ピカデリーの2階テラスからはこんな眺め。

この巨大なタイル壁画は、この跡地に建設する市の水道局庁舎に一部切り取って保存するそうです。

そもそも七間町は100年以上前から芝居小屋などが立ち並ぶ、芸術文化の街として栄えてきました。

なぜそんな街に水道局を建てるのか、行政のやることはよくわかりませんが、

ひとつの文化の火が消えようとしています。

 

先の10月初旬の閉館以降、次々と解体作業が始まっています。

近隣のコンビニやドーナツ店も次々と閉店して、寂しい限りです。

そういえば、子供の頃「自転車預かり所」という謎の店で、映画の前売り券をディスカウントで買ったなぁ。

ニッチな商売が懐かしい。

ちなみにピカデリーの屋上にあるプラネタリウムの廃屋。

今は使われていない映画館ミラノへの渡り廊下なども解体されてしまいます。

ピカデリーの屋上に立つもうひとつの建屋。

静岡市では最後となった成人映画館『静岡小劇場』。

屋上に建つこの風情が、なんとも怪しげでいい雰囲気。

こんなレトロでキッチュな世界観は、もう絶滅してしまうのでしょうか。

昭和のノスタルジーが、また一つ記憶の彼方に。

 


2011年11月13日 18:44

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